コレステロール低下や血圧降下作用のある天然のサプリメントとして
紅麹(ベニコウジ、red yeast rice)の人気が高まっています。

今日は、新しい研究論文の発表を受けて、
特にカルバマゼピン(商品名:テグレトール)を処方されている
片側顔面痙攣、三叉神経痛の皆さんへのご注意です。

テグレトールの服用そのものについての賛否はおって追記~




1970年代に紅麹カビから、
コレステロール低下作用のある成分『モナコリンK』が発見され、
紅麹サプリメント化が期待されるようになりました。

紅麹は、中国では古くから『紹興酒』の原料として用いられたり、
薄紅色の着色料として食品に使われていたため、
一見して安心安全な、
“天然のサプリメント” “自然由来のサプリメント
の様に感じられます。



ところが、
自然由来の紅麹(その成分のモナコリンK)は、
スタチン系薬剤であるロバスタチンと同様の化学構造を持っていて、
米国食品医薬品局(FDA)は、
「モナコリンKを微量以上含むベニコウジ製品は、
栄養補助食品ではなく未承認新薬である」

とまで明言しています。
(1998年、FDAは、サプリメントとして販売予定だった紅麹米由来製品を、
未認可の新薬でありサプリメントではないと判定。)




今回2017年1月19日に新たに、
ローマ・ラ・サピエンツァ大学のGabriela Mazzanti氏らが、
19人が筋肉痛を報告、
その一部では筋組織が損傷したときに放出される酵素が上昇していた。
重篤であった14人のうち13人が入院を要した。
10人に肝障害、12人に胃のむかつき、吐気、嘔吐、下痢などの胃腸反応がみられた。
筋肉痛と肝臓障害はスタチン系薬剤の一般的な副作用である。etc.

と研究論文を発表!



天然成分の『モナコリンK』は、この他にも各国で、
筋損傷または肝臓障害のリスクを高めるなど、
健康被害の報告がされています。




モナコリンKを含む紅麹は、
米国食品医薬品局(FDA)が「未承認新薬」とみなし、
その他健康被害も報告されながら、
含有量の規定がないまま、
“サプリメント”として日本で数多く製品化されています。



調べてみると、紅麹製品のご注意書、
『薬との組み合わせ・一緒に飲まないでください』の中に、
片側顔面痙攣、三叉神経痛(舌咽神経痛患者さんも?)がよく処方される
イミノスチルベン系薬(カルバマゼピン:製品名テグレトール)が含まれていましたので、
ご注意くださいね。




“サプリメント”とくに“天然のサプリメント”“自然由来のサプリメント”となると、
飲み合わせや、飲む時間・飲む量などを気にせず飲んでしまうことが多いかも。
皆さんくれぐれもご注意を!   




研究論文について
2017年1月17日「British Journal of Clinical Pharmacology」掲載。
『Adverse reactions to dietary supplements containing red yeast rice:
assessment of cases from the Italian surveillance system』
PubMed検索用:PMID28093797
※Gabriela Mazzanti氏らは、この結果から、
ベニコウジと合成スタチンの安全性プロファイルはよく似ているという
仮説が示されたと結論。




◆豆知識◆◆~その1~

議事録からの一部抜粋です。
天然のサプリメント、紅麹使用についてご理解が深まるので、
お時間ある時に全文をどうぞ。全53ページ。


天然素材に対して、消費者は安全で、天然のほうがいいと思われています。
けれども、実は天然のものというのは、品質をコントロールするのが非常に難しい。
植物が育つ土壌の影響もありますし、産地とか収穫時期の影響もあります。
その天然物の中に、実はアレルギーを起こすものが多いという特徴があります。
だからといって、アレルギーを起こす商品は流通してはだめ、とは言えないのです。そ
れだったら、そばとかピーナッツだって流通禁止になるわけです。ですから、そんなに多
くの人が被害を受けるわけではないのだけれども、被害を受ける可能性があることを消費
者に注意喚起するというのが、重要になってくるのです。
~省略~
それでは、医薬品との飲み合わせの事例です。
健康食品を医薬品と併用する人がいます。
何が起こるかです。医薬品は毎日きっちり飲んでくださいねといわれるのは、
治療域に薬の濃度がならないと効かないからです。そこで健康食品を併用すると、
治療域から血液中濃度が落ちてしまって、無作用域になったり、
逆に濃度が高くなって中毒域になる場合もあるのです。
~省略~
紅麹というのがあります。
紅麹の中には、モナコリンというのが入っております。
これは、実はロバスタチンで、コレステロールを低下されるスタチン系の薬と同じ成分なのです。
これを摂取したら、当然作用は出ます。でも、有害事象も起きやすくなります。
昨年の暮れにフランスから出された情報で、因果関係が疑われる 25 の有害事象があった。
主に筋肉と肝臓、要するにスタチン系の薬の副作用が出ているということです。


※その他、適切に発酵されなかった紅麹は、シトリニンを含む可能性があります。
シトリニンは腎臓にダメージを与える毒性がある物質です。




◆豆知識◆◆~その2~

NMCD:
ナチュラルメディシン・(コンプリヘンシブ)・データベースによると、
健康食品・サプリメントは、使用者に適したものを選び、適した使い方をしなければ、
本来の効果を得ることができません。
その人の状態に合っていない素材のものが使われていたり、
素材は適していても加工法や配合などによって品質が確保されていない製品を選んでいたりする例もあり、
さらに、適した製品であっても正しい使い方をしていないために期待する結果が得られていない、
という状況も数多く存在しています。
正しい製品を正しい健康情報とともに使用者に伝えること――その役割が、
日本健康食品・サプリメント情報センターの存在意義の一つであると認識しています。

とのこと。


-≪宝箱≫--------------------------------------
NMCD:
ナチュラルメディシン・(コンプリヘンシブ)・データベースは、
健康食品・サプリメントの有効性、安全性、相互作用などの
科学的根拠を集積した世界最大のデータベース。

♦日本医師会、日本薬剤師会、日本歯科医師会が総監修
♦厚生労働省がHPで「信頼できる健康食品情報源」として紹介

トップページ:http://jahfic.or.jp/nmdb
紅麹ーK詳細:http://jahfic.or.jp/hq/010001
-----------------------------------------



◆KoKoRoの声◆

性能の良い体重計が手ごろな値段で手に入るせいか、
健康診断を受ける習慣がついているせいか、
健康長寿を目指す番組が多いせいか、
今や多くの日本人が、
「体重」「中性脂肪」「コレステロール値」「血糖値」等々を
『適正に保とう~』
と意識しているようです。マジメ


その結果、『適正に保つ』ために、
ふだんの食事や運動を気をつける人も増えているけれど、
お手軽なサプリメントを利用する人も増えています。


頑張りすぎてストレスになるくらいなら、
「甘いおやつは食べても、サプリで帳消し~」とか、
「食事は適当だけど、サプリで補充しておこう~」なんて、
ゆる~い感じも私は好きです。


なにはともあれ、
“ストレス”が一番よくない!って思うから。


とは言えとは言え、
「健康によくないサプリメント」
「健康によくないサプリメントの摂り方」もあるので、
サプリメントを選ぶ際、飲む際にはご注意を!


『アンの日記』のその他サプリメント情報
『片側顔面痙攣に効くサプリメント?~ ホスファチジルセリン・ビタミンB12』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-130.html ※術創写真

『片側顔面痙攣の痙攣に効くサプリメントはあるか?』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-479.html

『片側顔面痙攣は自然治癒するか?』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-303.html


資料:内閣府食品安全委員会『食品安全総合情報システム』より
・2013年10月21日
『フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、
「紅麹」を主成分とするサプリメントについて意見募集を開始』
https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu03910770475

・2017年1月18日
紅麹に対するFDAの判断について触れられています。
『香港食物環境衛生署食物安全センター、一般向けの月刊ニュースレター
「Food Safety Focus」2017年1月号を発行』
https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04630790482

・2016年10月16日
スタチンに対する厚生省の注意喚起が新しく出されています。


豆知識~その2~資料:
2014年2月24日 消費者庁厚生労働省 議事録
『「健康食品」に関するリスクコミュニケーション』
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/140224_gijiroku.pdf

紅麹について分かりやすく解説された一般サイト。
2016年8月2日掲載ですが、今回の研究内容と同等の情報も記載されています。
カラダノートみんなの役立つ予防法や対処法
『コレステロール低下作用のある『紅麹』は、摂取の際注意が必要』
https://karadanote.jp/12416
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