どんなに一般的な手術でも、
「この手術は100%安全です」
と医師から太鼓判を頂くことはめったにありません。
(本来、絶対言えない)



手術はリスクを伴う」ことは、
どんな手術であっても「当たり前」「普通」のこと。


手術前説明で、
医師は患者に対して、リスクの説明をしなければならないし、
患者は医師の説明を理解するよう努めなければなりません。
例え、
メンドクサイ、ムズカシイと思っても・・・。ガンバル




感染症は、手術をする際の大きなリスクの一つ。


術後感染症は、手術を行なった部分で細菌が増殖することで起こります。
手術創の中に異物(金属など)がある場合は、感染率が高まります。



手術部位の感染率は、
1990年代は全感染症患者の1/4位を占めたそうです。
(2002年のアメリカの統計では全病院感染率の22%が手術部位感染)


そのため、感染症発症因子のうち、
『変えることができるもの』を見つけ、『どのように変えるか』を探る研究は、
SSI防止対策と言われ、
術後の感染症発症を減らすために続けられています。


今回は、最新の研究よって証明されている、
術後感染症の発症を抑えるための「除毛」と「剃毛」についてのご紹介です。




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◆施術部位感染症について
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手術部位感染症(SSI=Surgical Site Infection)の研究結果より


1.米国のガイドライン(CDC=アメリカ疾病予防管理センター
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手術部位あるいは周辺の体毛が手術の支障になる場合を除いて術前の除毛は行わず
除毛する場合には、手術直前なるべく電気クリッパを用いて除毛することが望ましい。
手術前日などの除毛は、手術直前の除毛より高い手術部位感染率と関連している。



2.日本の病態別ガイドライン(日本環境感染学会)
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手術野の体毛が邪魔にならなければ処置は行わず
必要な場合は剃毛は皮膚障害を起こすので、
電気クリッパーを用いて手術直前に除毛するのが望ましい。

※この資料には、
「手術当日の除毛が前日に優るとのデータがあるが確定的ではない」とも記述。
同じ資料なのに。。。



3.日本外科感染症学会特別セミナーの質疑応答
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2014年7月開催セミナーのネット公開部分より。
参加者は医師のみ

≪質問≫
術前の除毛(脱毛)か剃毛か、またそのタイミングは?

≪応答≫
健常な皮膚が感染に対して最も抵抗力があります。
どんなに上手な人が剃毛しても皮膚の表面に小さな傷がつき、感染の原因となります。
以上が除毛を勧める理由です。
除毛ならば、手術室ではなく病室で行ってもよいと考えます。
なお、過敏性がないならば、除毛クリームを使用することも問題ありません。


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手術部位感染症(SSI=Surgical Site Infection)、
「感染症対策」の研究結果は、数多く発表されていて、今では、
手術の際に無用な剃毛や除毛は行なうべきでないと言う考えが主流です。
データや論文をご覧になりたい方は検索して見て下さいね。






素人中年女子が理解できた、
「手術部位感染症を減らす除毛の理屈」はこんな感じ。

私のまとめ
~『アンの日記』編~


剃毛すると、眼に見えなくても皮膚表面に“傷”がつきます。
例えば、エステに行く際に
「前日からのお顔の剃り、眉毛抜きはお差し控えください」と言われるのは、
見えない傷から来るトラブルを防ぐため。


手術の際は、“傷”は細菌の温床になるし、
長く放置するほど繁殖する時間が増大することになります。

そう考えると、
毛の処理は手術直前に行った方が良いし、
肌を直接傷つけることのない、除毛を行うのが良い。


つまり、
正解は、剃毛より除毛!
手術部位感染症を抑えるためには、
手術直前に、電動式クリッパーで除毛をすることが最も望ましい





手術の技術だけでなく、「感染症対策」も日進月歩だと言えます。
2014年の医師のセミナーでの質疑応答は、
皆さんの医師選びのご参考になるかもしれません。
“医師の選択”は手術の成功率を高めます。   








KoKoRoの声

病院・執刀医師を決める前には、
既に手術をした片側顔面痙攣患者さんのブログを参考にさせて頂きました。


皆さん、少し前のブログ記事だったせいか、
前日に広い範囲を剃毛された写真がアップされていたり、
術後は手術部位を毎日消毒していると書いてあったりしました。
当時はそれが主流だったのかもしれません。
でも、2014年、そんなやり方はもう古い。


代表的な医師の方々は、
研究結果に則した感染症予防対策を行っているし、
研究結果の啓蒙活動を始めています。


まだ医師を選択中の方は、
「消毒」や「髪の毛の処理」についても、医師に質問すべきかも。カモカモ




手術創(手術25日) 手術後25日の私。
除毛は、麻酔をして意識がなくなってから。
除毛の範囲が狭いので、その後の生活にも全く支障なし


因みに、
除毛は、感染症予防の観点からではなく
手術の際の邪魔にならないようにされるものらしい
ヘエ~ヘエ~




手術部位感染症を抑える他の因子のご紹介。
「正解はどちら?~手術創の消毒するか、しないか~」
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-94.html

治療法、病院、医師・・・間違った選択をされないように。
『「選択の結果」は自分次第~自分にとって最善の治療』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-505.html

豊富な知識、経験を持つ専門医は強い見方です。
『お薦め専門医♪~受診は、こっそり (^_-)~』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-321.html

自然治癒を含む治療の選択について等々。じっくりご覧下さい。
『微小血管減圧術の成功率をあげるためにできること』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-121.html
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