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感染症』は人類にとって最後の脅威になる
と予想されています。
感染症対策』は、世界の大きな懸案事項です。





まだ記憶に新しいところでは、
2014年西アフリカでエボラ熱が流行し、
10,000人以上の死者を出しました。
最近では、ジカ熱の感染が拡大しています。


発展途上国で、
感染症が流行し死者数が拡大したのは、
資金支援の遅れが一因とされました。


そこで、
2016年4月17日米国ワシントンで行われた
世界銀行とIMF(国際通貨基金)の合同開発委員会で、

発展途上国での感染症流行を防ぐため、
対策に必要な資金を素早く供給できるような仕組みを作っていく


各国が民間の保険会社と連携して、
保険制度を作ることを検討していく

こんな合意がされました。





合意を受けて、世界銀行は、
感染症リスクに対する世界初の保険市場を立ち上げる、
『パンデミック緊急ファシリティ』を発表。 
(PEF: Pandemic Emergency Financing Facility)


世界銀行グループのジム・ヨン・キム総裁は
感染症の流行が、人々の生活や経済に最大級の脅威となっている今日、
感染症発生の現場に資金と専門家チームを直ちに送り込み、
手に負えない事態に発展するのを未然に防ぐシステムが今回初めて確立される。
国際社会はこれまで長い間、感染症流行への対応に失敗してきたが、
このファシリティにより、その教訓を生かすことができる。
ギニア、リベリア、シエラレオネを襲ったエボラ危機は我々に
、感染症流行の際に人命を救い、経済成長を保護できるよう、
決して警戒を怠ってはならない事を教えてくれた。」

と、述べました。



◆対象となる感染症は、
新型オルソミクソウイルス(例:インフルエンザA型、B型、C型の新ウイルス)、
コロナウィルス(例:重症急性呼吸器症候群:SARS、中東呼吸器症候群:MERS)、
フィロウイルス(例:エボラ出血熱、マールブルグ熱など、
動物由来性感染症(例:クリミア・コンゴ出血熱、リフトバレー熱、ラッサ熱)
を含む。



◆対象となる国は、
国際開発協会(IDA)の融資適格国77カ国全て。







がんや認知症、その他今対策が練られている多くの病気は、
近い将来、治療が可能になるはず。
遠い将来、人類は病気にならなくなるらしい。
(今治療中の方には不愉快な話かも。ゴメンナサイ
そんな未来像の中で、
感染症対策』は最後の最後まで残る課題とされています。



今回、
感染症対策の仕組み作り”
各国協力のもと動き出したことは大きな進歩です。ブラボー




同ファシリティーは、2016年内中に始動予定!




NEW~2016年5月21日最新~
 
2016年5月20、21日宮城県仙台、
G7財務相・中央銀行総裁会議にて、
日本は、感染症対策基金に、
3年間で5000万ドル(55億円)を拠出する方針を表明。

拠出額表明は、日本が一番。
大きな割合になりそうです。
『国際貢献をアピールする』ことが狙いだとか。



26日~27日開催の伊勢志摩サミットで、
主要7カ国(G7)と世界銀行が立ちあげる感染症対策基金が
正式に創設されます。
基金の規模は、2~3億ドルとなる予定。


2016年5月21日 日本経済新聞『感染症対策に5000万ドル』
~麻生財務相 世銀機器んに拠出表明~  より






◆豆 知 識◆◆~感染症の脅威の一例~

世界銀行グループによると、
2014年半ばに西アフリカでエボラ出血熱が蔓延した際、
もし仮にPEFが存在していたとすれば、その年の7月には1億ドルを動員でき、
深刻化を抑え込む事ができていただろうとしている。
しかし実際は、それを可能にする規模の資金が動き始めたのは3カ月後であり、
その間にエボラ発症数は実に10倍にまで膨れ上がった。
エボラ危機による犠牲者は1万1,300人以上、損失は少なくとも100億ドルに上り、
対応・復興のための国際社会からのこれまでの援助総額は70億ドル以上となっている。

とのこと。


上記は、世界銀行グループプレスリリースより抜粋。
詳細は、こちら
『世界銀行グループ、感染症から最貧国を守る画期的な資金動員メカニズムを動員』





◆KoKoRoの声◆

例えば、“がん”と言う言葉を聞くと、
「怖い」「重い」「死ぬのかも?」
なんて悪いイメージが一瞬にして浮かぶのに、
“感染症”と聞くと、まずは、
「移ると嫌だな~」「流行ってるから気をつけよう」
なんてイメージが浮かびそう。


“感染症”は、
インフルエンザやノロウイルスなど
「かかりやすいけれど、治癒する病気」というイメージが強いかも。
“感染症”は、“脅威”とは感じにくいかもしれません。



でも、2011年4月、
東日本大震災の後書かれた日経メディカル緊急特集には、
こんな記事がありました。

感染対策の第一歩は、被災地に感染症を持ち込まないことだ。
避難所の中でインフルエンザやウイルス性胃腸炎が自然発生するわけではない。
誰かが持ち込んでいるため、それを極力遮断することが重要となる。
院内感染を広げるのが医療従事者であることが少なくないように、
被災地で感染を広げるのが避難所を巡回するボランティアである可能性もある。






感染症は、
自分が患者になる可能性があるのと同じくらい、
自分が媒介者になる可能性もあります。


震災時には必ずボランティアとして被災地に赴く友人曰く、
(元、フライトアテンダントの素敵な友人)
『活動前には予防接種をしていくのがマナー』
とのこと。


改めて、
『自分できること』
『自分できること』
について考えてみたいと思います。


お得情報キイテ~
-≪宝 箱≫--------------------------
「今日、我が国には肝炎ウイルスに感染し、
あるいは肝炎に罹(り)患した者が多数存在し、
肝炎が国内最大の感染症となっている。」
(厚生労働省のHPより)

厚生労働省運営、肝炎ウイルス関連サイト
『肝炎ウイルス検査マップ』
http://www.kanen.ncgm.go.jp/kan-en/
※自治体毎の検査機関・費用も検索できます。(私の町は無料
-------------------------------------------------


感染症対策は、術後の経過をよくするために大切です
『正解はどちら?~手術創の消毒はするか、しないか?』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-94.html

研究熱心な病院では、手術前から感染症対策を始めています
『正解はどちら?~除毛か剃毛か?~』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-95.html

感染症についてのご紹介はこちら
『病名がつく病気なんてなくなるよ!病気の予防、未病の予防が大切』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-456.html

『薬が効かない感染症の時代がやってくる!だって』

http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-457.html

特別感染症の病床数について
『国際感染症センターの役割・・・』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-145.html


災害時の医療品を備蓄するための事業が進んでいます
『災害時の医薬品~民間企業のシステム作り』
http://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-111.html

2018年追記
東日本大震災支援情報など
『桜の話~宇宙を旅した桜の話~東日本大震災からの再生を願って』
https://20140403az.blog.fc2.com/blog-entry-475.html

内閣官房国際感染症対策調整室の資料はこちら。
『開発途上国の感染症対策に係る官民連携会議』2016年4月21日付け
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai_kansen/kansen_kaigi/dai1/siryou1.pdf

日経メディカル緊急特集はこちらから。是非皆さんに読んで頂きたい記事!
『震災に伴う感染症にどう対処するか?』
~沖縄県立中部病院感染症内科 高山義浩氏~

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t133/201104/519180.html

震災時の感染症について、注意点がまとめてあります
医療従事者向けです。ご参考まで。
『日本感染症学会
http://www.kansensho.or.jp/disaster/index.html

個人で入れる、感染症の保険があります。
日本損害保険協会『損害保険Q&A』ー損保相談ガイドー
http://soudanguide.sonpo.or.jp/body/q072.html

開いて思わず『うわ~』と歓声をあげてしまいました
伊勢志摩サミットHP
http://mie.summit-net.jp/

2016年4月14日 日本経済新聞『感染症 途上国向け基金』より
NHK WEB ニュースより
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